コメダホールディングス(3543)を分析する

コメダ珈琲店

私は、コメダ珈琲店が好きです。昔は運動終わりによくハンガーノックすれすれになりながらコメダ珈琲店に入ってはエビカツを食べていました。ここのエビカツが絶品で、衣はあつあつ、具もたっぷりでおいしいので空腹の男をすぐに満足させるだけの力がありました。今回は、そんなコメダ珈琲店を分析したいと思います。

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コメダ珈琲店のエビカツ(コメダ珈琲メニュー紹介より)

コメダ珈琲店の魅力

私が考えるコメダ珈琲店の魅力は以下の通りと考えています。

  • くつろげる
  • 満腹になれる

コメダ珈琲店は、とても居心地がいいです。四季報を持ち込めば無限にすごせる気さえしてきます。現に私の地元では、コメダ珈琲店で談笑しているお年寄りをたくさん見かけますが、彼らは、3時間でも4時間でも居続けています。それくらいくつろげます。このくつろげるという魅力は、コメダ珈琲店を擁するコメダホールディングス自身も経営理念としてあげています。

私たちは、”珈琲を大切にする心から”を通してお客様に”くつろぐ、いちばんいいところ”を提供します

2017年度2月期有価証券報告書 p.7より

また、冒頭であげたとおり、コメダ珈琲店のメニューは空腹の男を満足させるだけの量があり、おいしくもあります。これは、私だけではなく多くの人も魅力と考えているようで、私もコメダ珈琲店を知ったきっかけが、メニュー表から想像できる以上の量を出す店があるというネットの書き込みを見て、そんなお店があるならいってみようじゃないかと思ったことがきっかけでした。

コメダホールディングスの快進撃

コメダ珈琲店の良さがわかったところで、コメダ珈琲店擁するコメダホールディングスの決算を見てみましょう。2015年2月期と2018年2月期をくらべてみると、売上高135%増、営業利益121%増となっています。コメダ珈琲店の良さが私以外の消費者にも伝わっている証拠としてこれほど心強いものはありませんね。

この快進撃の裏側には、店舗数の増大があります。2017年2月時点で687店舗に過ぎなかったところ、2019年2月には847店舗に増大しており、この出店ペースを維持できれば、2020年度にはコメダが目標としている1000店舗に届くか届かないかというところまでいくのではないかと思います。

コメダ珈琲店の限界

コメダ珈琲店の魅力にくつろげるというものがあります。これは、コメダ珈琲店が広いスペースを潤沢につかっているからといえます。広いスペースを確保できるのは、コメダ珈琲店が基本的に都市郊外に出店しているためです。

先に述べた通り、コメダ珈琲店は快進撃をつづけており、目標である1000店舗もおそらく達成できるでしょう。では、1000店舗以降もこれまでと同様にコメダ珈琲店を拡大できるでしょうか。現実的に考えて難しいですね。需要が見込める都市郊外の土地には限りがありますし、すでに出店しているところ以上に魅力的な土地があれば、すでにそこにコメダ珈琲店があるはずです。つまり、これからできるコメダ珈琲店は、いままでにあったコメダ珈琲店より魅力が薄い可能性が高いと考えられます。コメダホールディングスもおそらくこうしたコメダ珈琲店の限界を感じているようで、コメダ珈琲店とは相反するやわらかシロコッペという新しいお店を2018年3月より展開しました。

新しいお店「やわらかシロコッペ」

やわらかシロコッペ秋葉原店
やわらかシロコッペ秋葉原店 2018/12/23 秋葉原駅を出てすぐにお店が目に留まります

やわらかシロコッペは、

  • テイクアウト
  • 手早く小腹を満たせる
  • 都心に出店

という特徴をもつ新店です。くつろぎ、満腹、都市郊外なコメダ珈琲店とは正反対ですね。

上の写真を見ればわかる通り、やわらかシロコッペには店内で食べるスペースはありません。商品を買ったら、その辺の道で立ったまま食べます。

やわらかシロコッペ秋葉原店 ショーウィンドウ 2018/12/23

やわらかシロコッペの主力商品は、ご覧の通りです。とてもシンプルでこのタイプの商品しかありません。お店の人の目線でいえば、店員さんが商品の作り方を覚えるまでにかかる時間はとても低く抑えられそうです。

シロコッペ
やわらかシロコッペ出店箇所 googleMapより

やわらかシロコッペは、全7店舗すべて、都心に出店しています。都市郊外にあるコメ珈琲店とはまったく競合しませんね。

このように、コメダ珈琲店とは正反対のお店ですが、食材はコメダ珈琲店と流用できるものばかりなので、やわらかシロコッペが成功すればスケールメリットが期待できそうです。

さて、かんじんの味についてですが、とてもおいしいかったです。看板にやわらかと書いてあるだけあってパンがものすごくもっちりしていました。焼く前の食パンよりもずっと柔らかかったです。中に詰まった餡も暖かく、サイドメニューの珈琲にも程よくマッチしていました。さすがコメダといったおいしさがそこにはありました。

ただ悲しいかな。やわらかシロコッペは、これを食べる以外の目的もなく街を歩いて500円払って注文するほどには素晴らしいメニューではありません。引きこもり体質でバリュー投資家(ケチ)な私が注文する機会はたぶんないでしょう。

やわらかシロコッペを利用するシーンとしては、街を散策中に小腹がすいて、たまたま見かけたやわらかシロコッペにたちよって注文するといった感じでしょうか。現に私が秋葉原店で20分ほどお店を見ていた時は、ショーウィンドウを見て少し悩んで購入するパターンがほとんどでした。

ちなみにこの秋葉原店は、かなり繁盛しています。2018/12/23(日)に20分ほど見ていた際は、ひっきりなしにお客さんが来ていました。繁盛するだけあって本当においしいので、ぜひ見かけたら食べてみてください。

コメダホールディングスの分析

ここまで、コメダの魅力をお伝えしましたが、投資対象としてはどうでしょうか。個人的には、良い企業だとは思うものの、おすすめできる投資対象ではありませんでした。ただ、私は優待目的で一単元保有しており、優待が続く限りは持ち続けるつもりです。さて、さっそく数字を見ていきましょう。

自己資本比率    42.4%
ROE        19.0%
ROA        7.8%
FCF(営業CF-投資CF) 1901百万円
業績は15年2月期から一貫して拡大傾向で19年2月期の会社予想は増収増益。売上高純利益率は10%以上

会社四季報2019年1集 p.494上より

ROEが高い代わりにROAが低いため、かなりのレバレッジをかけていることがわかります。また、コメダホールディングスは、フランチャイズで収益を上げているようで、他の飲食店と比較しても圧倒的に売上高純利益率が良いですね。(飲食店の売上高純利益率は一ケタ前半が多い)

次に、2017年2月期の有価証券報告書を見ていきます。ポジティブな意見はいいつくしたのでネガティブな面で気になる点をあげていきます。

株式希薄化のリスク(p.18)
発行済み株式総数の2.32%にあたる1,051,200株もの新株予約権が残っています。新株予約権が行使された場合、株式の価値が希薄化するため、株価としてはマイナスです。ただ、2018年4月にコメダホールディングスは、希薄化を防ぐことが目的と思われる600,000株の自社株買いを発表しているため、今後も定期的に自社株買いをしていくのではないかと考えています。そのため、累計20億円にのぼる利益が新株予約権のために消えていくのは癪ですが、株式希薄化による株価への影響は、あまり気にする必要はないとみています。

のれんの割合が大きい(p.19,51)
【事業等のリスク】でコメダホールディングスが自ら記載するくらいにはのれんの割合が大きいです。のれんをすべて償却した場合、純資産はマイナスとなります。会計基準にIFRSを採用しているため、減損しない限りは財務諸表への影響はありませんが、減損されるような事態になった際はすぐに逃げるべきでしょう。

金利リスク(p.69)
2018年度の借入金総額は230億円で、平均0.20%の金利で借り入れています。仮に金利が1%上がった場合、年2.3億円のマイナス要因となります。直近決算の純利益が49億円だったため、金利の1%上昇は、純利益を-4%させる力を持ちます。2018年現在の長期金利は、0%付近で推移していますが、2008年は1.5%だったことを考えると、金利の1%上昇は十分に起こりうると考えられます。

減配リスク
コメダホールディングスの2018年2月期の配当性向は、45.5%でした。ただし、これは株主優待を含まない金額となります。株主優待を含んだ場合、計算上は約50%に膨らみます。配当性向の平均が30~40%であることを考えると、業績が悪化するなどして配当性向が上昇した場合は、簡単に減配されるものだと考えられるでしょう。

ここまでネガティブな面を上げましたが、ポジティブな点として、【事業等のリスク】(p.17)に気になるリスクが大体書かれている点があげられます。これまで様々な企業の有価証券報告書を読んでいますが、【事業等のリスク】をここまで具体的に記載してくれている企業はそう多くありません。リスクを隠したがるのが経営者の常ですが、包み隠さず記載してくれているように見える点は、とても好感が持てます。

コメダホールディングスの優待

最後に、コメダホールディングスの優待を見てみましょう。

権利確定月 2月、8月
優待の内容   コメダ珈琲店等で使えるコメダカード
優待の価値    1000円×2 + 500円(議決権行使時)
配当+優待利回り 約3.5%(2,100円計算)
優待単元数   100株

コメダ珈琲店優待の内容(2018年12月現在)

コメダ珈琲店のランチは大体1000円前後で楽しめるので、年に2回もコメダ珈琲店に通えてしまいます。利回りが許容できて私のようにコメダ珈琲店が好きなら、この優待のために投資してもいいかもしれませんね。

投稿者: グレアム投資ガチ勢

バリュー・長期投資家。 長期投資があまりにも暇なためブログを開設。 Follow @gold_man_blonze

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