のれんは難しい

私の投資法では、基本的に赤字銘柄を投資対象から外しています。そのため、そういった銘柄は詳しく調べないのですが、今回たまたま目にした銘柄が勉強になったので、記事にしました。

銘柄紹介

トレイダーズホールディングス株式会社(トレイダーズホールディングス、英文名 TRADERS HOLDINGS CO., LTD.)は、店頭外国為替証拠金取引(FX)等の金融デリバティブ取引関連事業と再生可能エネルギー関連事業、システム開発事業を主軸とするグループの持株会社である。東京証券取引所JASDAQ市場に株式を公開する上場企業

Wikipediaより

上記トレイダーズホールディングス(8704)が、平成30年3月期第一四半期の決算短信を修正しました。
修正内容は、ZEエナジー買収時に生じたのれん減損処理で、修正後ののれんは、20億円から3.5億円と70%以上の減損となりました。
のれん減損に伴い、減損した分だけ営業利益がマイナスされています。
いったいどうしてこんな事態になってしまったのでしょう。紐解くにあたって、まずはのれんとは何かを見ていきます。

のれんとは何か

のれん(goodwill)とは、企業の買収・合併(M&A)の際に発生する、「買収された企業の時価評価純資産」と「買収価額」との差額

Wikipediaより

Wikipediaにある通り、のれんは、企業を買収した際の純資産と買収価格の差分です。
もし買収される企業が純資産を30万円持っており、買収する企業が現金50万円を使って買収したとき、差分の20万円がのれんとして資産に計上されます。

企業買収とのれんについて

のれんの正体

のれんは、現金や負債等と違って実体がありません。
そのため、もし企業が倒産したら現金は手元に残りますがのれんは跡形もなく消えてしまいます。
上で、のれんとは買収される企業の純資産と買収額の差分だといいましたが、買収する企業はいったいどうしてのれん代を余分に支払ったのでしょうか。
よく言われていることですが、 答えは

ブランド

です。グッチや千疋屋といったブランドがのれん代なのです。私が手作りしたカバンや野生の果実に誰もお金を払いたがらないのと同じように、誰もブランドがない企業に対して、余分にお金を支払いたいとは思いません。

ブランドは少し抽象的ですね。より実体に近づけると、その企業が将来的に稼ぐ収益の合計がのれん代といえます。

のれんと会計

会計上、のれんは20年以内に完全に償却されます。しかし、事例であげたようにのれんが減損してしまうケースもありますし、会計上は完全にのれんを償却したのに、実際はのれん(≒ブランド≒収益力)が残っているケースもあります。

以上のことから、のれんの評価は難しく、そのため経営者にとってはごまかしが効きやすい勘定科目となっています。

我々のようなバリュー投資家は、投資する際にバランスシートを読むため、のれんのこういった性質はよく抑えておく必要がありますね。

私は、のれんを評価しないベンジャミン・グレアムの投資法を採用しているため、こういった減損の影響は比較的受けづらいです。しかし、ベンジャミン・グレアムの弟子であるウォーレン・バフェットは、ベンジャミン・グレアムの投資法を進化させ、のれんの価値を計算することで世界一の投資家になりました。
私も、いずれは彼のような投資家になりたいと考えているため、今後ものれんの評価について、模索していきたいと考えています。

投稿者: グレアム投資ガチ勢

バリュー・長期投資家。 長期投資があまりにも暇なためブログを開設。 Follow @gold_man_blonze

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